一条工務店の窓のルールを教えて!
どんな種類やサイズがある?
一条工務店は「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」がグランスマートやアイスマートの標準仕様で、断熱性と防犯性に優れた業界トップレベルの窓です。
性能は最高レベルですが、種類が少なめで設置ルールも自由度が低いのが難点…。
この記事では、2025年に一条工務店で打ち合わせ中の私が、窓のルールや種類を徹底解説します。
窓選びに失敗しないポイントも紹介するので、家づくり中の方は確認してみてくださいね。
一条工務店の窓の種類
一条工務店の窓の種類は、以下の4つで分けられます。
それぞれを順番に解説します。
建物グレード別の種類

一条工務店は建物のグレードによって、窓の種類が違います。
窓の性能の種類 | 建物タイプ |
---|---|
防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ | グランスマート グランセゾン アイスマート |
Low-E ガラス(ダブルサッシ) | アイキューブ |
最高峰の断熱性と防犯性を求めるなら、「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」がおすすめです。
一般的な住宅の「ペアガラスアルミサッシ」と比べると、断熱性能は約6倍!
熱の出入りは窓からが半数以上と言われていて、窓の断熱は最重要ポイントです。

グランスマート、グランセゾン、アイスマートではトリプル樹脂サッシが標準仕様で、一部を除いて追加料金なしで付けられます。
アイキューブ以下のグレードでは「Low-E ガラス」となり、一般的な高性能ハウスメーカーの窓と大差はありません。
一条工務店の最高峰の断熱性を求めるなら、グランスマートやアイスマートのトリプル樹脂サッシをおすすめします。
開閉の形による窓の種類
一条工務店の窓は、開閉の形によって大きく4種類があります。
窓の種類 | 断熱性 | 採光 | 通風 |
---|---|---|---|
引き違い窓 | 普通 | 普通 | 最高 |
開き窓 | 良い | 普通 | 普通 |
FIX窓 | 最高 | 最高 | 不可 |
一体型連窓 | 良い | 良い | 普通 |
引き違い窓は、横にスライドする窓で、日本の住宅によく使われる一般的な窓です。
窓が大きく開くので風通しには最適ですが、ガラス戸が重なる部分に隙間ができやすく、断熱性は他の窓より劣ります。
一条工務店の開き窓は横滑り出し窓のみで、縦すべり出し窓はありません。
引き違い窓のように窓を全開にできない分、通風は普通ですが気密性が上がり断熱に期待できます。
FIX窓は「はめ殺し窓」とも呼ばれる開閉できない窓で、光を取り入れる目的で選ばれます。
一条工務店の窓はサッシが厚め(太め)ですが、FIX窓はすっきりしているので、同じサイズでも光を取り込める量が多く、掃除も簡単です。
一条の特有の窓として、一体型連窓があります。
一体型連窓はFIX窓と開き窓がセットになった窓で、「引き違い窓を採用したいけれど、気密性は下げたくない」と考える方に選ばれています。
一条の施主さんの中には、引き違い窓を全く使わず、一体型連窓や開き窓で気密性を高める方もいますよ。

我が家も断熱性と掃除の楽さで、子供部屋や和室に一体型連窓を採用しました!
J・F・Yの窓の違い
一条工務店の窓の品番を見ると、頭に「J」「F」「Y」が付く3つの種類があります。
- Jサッシ:樹脂サッシ
- Fサッシ:準防火地域用樹脂サッシ
- Yサッシ:防火地域用樹脂サッシ
Jサッシは、準防火地域や放火地域に該当しない、一般的なおうちで選べる窓です。
一方で、準防火地域はFサッシ、放火地域はYサッシからの選択となります。
Jサッシは一番種類が多いですが、Fサッシはやや種類が減り、Yサッシは一番少ないです。
準防火地域用のFサッシでは、横長FIX窓などが選べないのがデメリットですが、準防火でトリプル樹脂サッシで気密性が確保できるハウスメーカーは貴重です。
準防火地域に該当しても、延焼ラインにかからない部分はJサッシが使える場合もあるので営業さんや設計さんに相談してみましょう。



一条工務店で建てられる方の8~9割は、Jサッシに該当すると思います。
窓サイズの種類
一条工務店は、他のハウスメーカーと比べると窓のサイズの種類がやや少なめです。
とはいえ、大小さまざまなサイズの窓があり、一番小さい窓と一番大きい窓は以下のとおりです。
- 一番小さい窓:600mm×603mm(FIX窓、開き窓)
- 一番大きい窓:3397mm×2174mm(引き違い窓)
一条工務店の窓の種類は一覧表で確認できます。
一条工務店の窓の3つのルール
一条工務店の窓には、3つのルールがあります。
それぞれを順番に解説します。
窓の数のルール
一条工務店は、基本的に窓が標準仕様ですが、数や設置場所によってはオプションになるルールがあります。
オプション | 部屋名 |
---|---|
すべての窓がオプション | トイレ 浴室 納戸 ウォークインクローゼット |
2畳以下の窓がオプション | 玄関ホール シューズクローク 脱衣所 洗面所 ユーティリティ 吹き抜け |
窓の数によってオプション | LDK、居室など |
一条工務店では、トイレや浴室などの水回り、納戸やウォークインクローゼットなどの収納の部屋に窓を採用する場合、オプションとなります。
また、玄関ホールやシューズクロークなどの玄関周りや、脱衣・洗面・ユーティリティ、吹き抜けが2帖以下で窓を採用する場合はオプション料金が必要です。
脱衣2帖と洗面2帖の場合、どちらも窓はオプションですが、脱衣2.5帖と洗面1.5帖のように区切りを変えると、脱衣所の窓1つは標準仕様にできます。



我が家は脱衣所に窓が欲しかったので、脱衣2.5帖と洗面1.5帖にしました。
一条工務店のLDKや居室の窓は基本的に標準仕様ですが、部屋の広さに対する上限を超えるとオプションになります。
標準仕様の個数は以下のとおりです。
部屋の大きさ | 窓の数 |
---|---|
2帖超~3帖以下 | 1つまで |
3帖超~10帖以下 | 2つまで |
10帖超~16帖以下 | 3つまで |
16帖超 | 4つまで |
窓の個数ですが、同じ種類の窓をつなげて並べる連窓の場合、3つつなげても窓の数は1つとみなされる一条ルールがあります。
窓をたくさん付けなければ超える心配はありませんが、LDKに高窓を設置する場合は要注意です。
一条工務店の勾配天井で高窓を採用した場合、この数も窓の数に含まれます。
窓が5つになってしまうなら、LDK(20帖)をL(8帖)とDK(12帖)に分けるとオプションを回避できる可能性があります。
ただ、部屋の仕切りや垂れ壁など、部屋の区切りがはっきりわかる間取りでないと分けてもらえないため、間取りの工夫が必要です。
工夫が難しそうなら、一番小さくて安い窓をオプションにしましょう。
窓の種類や大きさによりますが、小さめの窓なら数万円で採用できるものがたくさんあります。
角に設置する窓のルール
一条工務店では、角の窓はどちらかにしか設置できないルールがあります。
例えば、積水ハウスが得意とする「クリアビューデザイン」のように、端まで窓を連ねるのは苦手です。
角の2辺を両方とも窓にすることはできません。
どちらか一方のみであれば窓にできる(耐震上、必要な壁は除く)ので、それを踏まえて窓の位置を考えましょう。
窓を設置する位置のルール
一条工務店の窓が付けられる位置は、半マス(45.5cm)単位で調整できます。
高さは1cm単位での調整ができますが、横の位置を細かく指定できないので、ちょうどソファのセンターに合うように…と窓を配置するのは難しいです。
ただ、「45.5cmずらす」他にも「左(右)に合わせる」といった選択肢はあります。
窓の大きさを変えたり、位置を工夫したりすると、自分が付けたい位置やイメージに近づけます。
一条工務店の窓で後悔しない5つのポイント
一条工務店の窓で後悔しない5つのポイントをまとめました。
それぞれの項目を見ていきましょう。
採光と通風どちらの目的か考える
一条工務店の窓で後悔しないためには、窓を付ける目的を1ヶ所ずつ考えることが大切です。
窓の種類によって、採光と通風のどちらに向いている窓かが違ってきます。
窓の種類 | 断熱性 | 採光 | 通風 |
---|---|---|---|
引き違い窓 | 普通 | 普通 | 最高 |
開き窓 | 良い | 普通 | 普通 |
FIX窓 | 最高 | 最高 | 不可 |
一体型連窓 | 良い | 良い | 普通 |
採光目的で開けることがない場所なら、FIX窓の採用がおすすめです。
FIX窓はガラス面が広いので光を多く取り込めて、防犯面でも安心感があります。
通風なら引き違い窓が一番で、部屋の2辺に窓があると空気の入れ替えがしやすくなります。
窓の数は適切かシミュレーションする
一条工務店は断熱性や気密性を重視するハウスメーカーなので、窓の提案は弱めです。
- 窓を増やすと気密性が下がる
- 窓を開けなくても換気システムで十分
これらの考え方が基本で、「明るいリビング」や「自然を感じる」などの提案は少ない印象があります。
施主の方も窓は最低限と考えているなら、建築基準法上の採光基準を満たせばOKですが、明るさや風通しを重視したい場合は窓の数が少なすぎないか考えましょう。
逆に、窓を付けすぎると気密性が下がったり、家具を置きにくくなったりとデメリットもあるため、多すぎにも要注意です。
窓の高さが家具と干渉しないか検討する
一条工務店は窓のサイズによって、いくつかの高さがあります。
1cm単位で高さを指定できるものの、高さがバラバラだと違和感が出やすいので、こだわりがある場所以外は基準の高さを変えない方が良いでしょう。
一条工務店の窓でよくある床からの高さは、以下のとおりです。
- 244mm;履き出し窓、縦長FIX窓など
- 969mm:開放感を出したい部分の大きめの窓
- 1238mm:一条工務店で一般的な窓
- 1541mm:高めの位置の窓
- 1677mm:横長FIX窓など採光目的の窓
居室などで一番よく使われるのは、床から1238mmの高さの窓です。
床から1238mmであれば、机やある程度の高さの家具とも干渉しづらく、子供も身を乗り出しにくい高さで、子供部屋などにも選ばれています。
もう少し大きい窓で開放感を出したい場合には、床から969mmの高さの窓を選ぶとよいですが、後悔しないように配置する家具を考えておきましょう。
床から1541mmや1677mmは、外からの視線が気になりにくい、高めの窓です。
採光を目的に選ぶのがおすすめで、居室を床から1541mmの窓にすると採光計算でNGがでる可能性もあります。
窓ガラスの色は透明とかすみを使い分ける
一条工務店の窓は、ガラスが「透明」と「かすみ」が選べます。
- 透明:一般的な透明の窓
- かすみ:外からの視線を感じにくい窓
かすみガラスは、隣地の窓との距離が近い部分や、通行人からの視線が気になる部分におすすめです。
履き出し窓やバルコニーの窓などは透明を選んで、眺望を楽しんだり抜け感を出すのがよいでしょう。
掃除のしやすさや方法を考えておく
一条工務店の窓に限らず、引き違い窓はサッシ部分の掃除が手間です。
掃除のしやすさを重視するなら、開ける予定がない窓はFIX窓にしたり、開き窓もや一体型連窓も検討したりしましょう。
また、高い位置に付ける窓は「かすみ」にすると眺望は望めませんが、汚れが目立ちにくくなります。
「透明」の高窓はどのように掃除するのかも考えて採用するのがおすすめです。
一条工務店の窓のよくある質問
一条工務店の窓のよくある質問に答えます。
一条工務店の窓は重い?
一条工務店の窓は、トリプルガラス(ガラスが3枚)のためダブルガラス(2枚)より重いです。
そのため、高さ180cm以上の窓にはキックハンドルという小さい力で開けられるハンドルが標準仕様で付きます。
大型ハンドルは2,200円のオプションで付けられます。
一条工務店の窓は結露する?
一条工務店の窓は「冬に結露する」と言われることがあります。
ハニカムシェードを閉めっぱなしにすると結露しやすいので、シェードの下を数センチあけておくのがおすすめです。
一条工務店の窓が割れたらガラス交換費用は?
一条工務店の窓ガラスは防犯ガラスになっているため、一般的なガラスより割れにくいです。
ただ、割れてしまうと交換費用が必要です。
窓のサイズによって費用は違うため、サポートセンターに問い合わせましょう。
一条工務店の窓のメーカーは?
一条工務店の窓は自社工場で組み立てています。
高性能な樹脂サッシをコスパ良く提供できるのは、メーカー品ではないからです。
一条工務店の網戸や窓シャッターは標準仕様?
一条工務店は、網戸や窓シャッターがオプションです。
窓を開けたい箇所には網戸を設置するのがおすすめです、
窓シャッターは採用率は低めですあが、電動も手動も計画できます。
一条工務店の窓のルールと種類についてまとめ
一条工務店の窓のルールと種類について解説しました。
- 一条工務店で採用できる「トリプル樹脂サッシ」は業界最高峰の性能
- 気密性を高めるにはFIX窓や一体型連窓を効果的に使う
- 部屋の角や設置位置にはルールがある
窓は採光や通風はもちろん、部屋の印象を決める重要なポイントです。
打ち合わせでは最後まで妥協せずに理想の窓の種類や位置を叶えましょう!